抗エストロゲン乳癌治療薬「フェソロデックス」、ピーク時は使用患者4000人見込む:日経メディカル オンライン
アストラゼネカは1月17日、乳癌治療薬「フェソロデックス筋注250mg」(一般名フルベストラント)の説明会を開催した。同薬の効能・効果は「閉経後乳癌」で、閉経後の再発乳癌、もしくは進行乳癌治療薬として、すでに1種類以上の他の内分泌療法が実施された進行・再発乳癌の2次以降のホルモン治療に使用される。ピーク時の10年後には使用患者4000人、23億円の売り上げを見込んでいるという。
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フルベストラントは、抗エストロゲン薬に分類される。腫瘍内のエストロゲン受容体をダウンレギュレートしてDNAの転写活性化を抑制して腫瘍増殖を阻害する、国内初の「selective estrogen receptor downregulator」(SERD)だ。既存の内分泌療法薬とは作用機序が異なるため、既存薬剤で耐性を獲得している場合でも効果が得られる可能性がある。
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海外で行われたフェーズ3試験では、内分泌療法治療歴があるエストロゲン受容体陽性例で、閉経後進行性または再発乳癌例を対象として、フルベストラント250mgを4週ごとに筋肉内投与した群(SD投与群)と、500mgを初回、2週後、4週後、その後4週ごとに筋肉内投与した群(HD投与群)に割り付け、効果を比較した。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の中央値は、HD投与群6.5カ月、SD投与群5.5カ月で、SD投与群に対するHD投与群の優越性が示された(ハザード比:0.80、95%信頼区間:0.68-0.94、P=0.006)。
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なお承認時における国内安全性評価(500mg投与)では、500mg/4週投与例の56例中38例(67.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、注射部位疼痛(28.6%)、注射部位硬結(23.2%)、ほてり(14.3%)、注射部位そう痒感(10.7%)などだった。重大な副作用として、肝機能障害、血栓塞栓症が報告されている。
フルベストラントの薬価は1筒(フルベストラント250mg含有)で5万313円。1回に2筒(同500mg含有)を使用する。投与法は、初回、2週間後、4週間後、その後は4週ごとに1回で、左右の臀部に1筒(250mg)ずつ筋肉内投与することとしている。
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