ADHDに伴いやすい障害と疾患
ADHDには、学習障害、ツレット症候群、反抗挑戦性障害、行為障害、不安障害、うつ病などが伴うことがあります。
・学習障害は、就学前では特定の音や言葉の意味を理解するのが難しかったり、就学後では読み書きや算数ができないといった障害になって現れます。
・ツレット症候群というのは、チックや、まばたきやしかめっ面などの反復性の動きをする神経学的疾患ですが、ADHDでツレット症候群を伴う子供は少ないのですが、逆に、ツレット症候群があるとADHDを伴う子供が多くなります。
・反抗挑戦性障害 (ODD) は男の子に多いのですが、頑固、不従順で、挑戦的な態度を取ったり、大人に口答えをして従うことを拒否したりします。
・行為障害 (CD) はより深刻な障害で、ウソをついたり、盗難、けんか、いじめを行うレベルから、空き巣、武器の所持や破壊活動を行うレベルまで、様々な反社会的行為を行う障害ですが、ADHDに伴うリスクは決して低くはありません。
・不安障害、うつ病 とADHDが同時に存在することがあります。不安障害やうつ病を早期発見し、適切に治療するとADHDの症状が緩和されることがあります。また、逆に、ADHDを適切に治療することによって、不安障害やうつ病も改善することもあります。
ADHDの治療
ADHDの治療の基本は、精神刺激薬であるリタリンのような薬を使用する薬物療法ですが、薬物療法以外にも、行動療法、心理療法、あるいはADHDの子供を治療・訓練するだけではなく、ADHDの子供を持つ親を訓練する方法もあります。治療目的は症状のコントロールだけでなく、教室での態度や成績、人間関係の向上または維持、大人への過渡期を乗り越えることなどがあります。目標は計測できるもので決めます、例えば、週に何回学校の先生に注意欠陥を報告されたとか、宿題にどれだけの時間を割いたとかです。
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